2011年5月23日月曜日

Sherpa(第四回)

『訳読OnlyからのTake Off』という副題の元で、3人の先生方の発表があった。高校での授業案を三者三様の形で提示した。

しかし三人の先生の案で共通していたのは、「何らかの形で教科書をコンパクトにする」という点であったように思う。(それぞれ、「パラグラフチャート」「日本語サマリーシート」「縮約版」というツールを使っていた。)このアイディアを支えている考え方が次のものだと思う。

①教科書で十分な基礎力がつけられる
②くり返しが肝要である
③Input⇒Intake⇒Outputの三者をいかに効率的につなげられ、文法を身につけさせるかるかが大事である

そこで、③’大量のインプットを与えるよりも、Intake、Outputとの連携を大事にするため、①’栄養価の高い教科書を更に栄養価の高いものにコンパクトにし、②’それを繰り返すことで完全に身につけさせる、という考えに至ったのだろう。
これは、ただの想像ではなく、実際にSherpaのメンバーが発表後のディスカッションでおっしゃっていたことを参考に推察した。

私は、実際この考え方には賛成である。私も受験勉強をしていた頃、色々手を出しすぎて、結局何も身につかなかったという苦い思いをしたことがある。結局、基礎力を身につけなければ、かっちりとした学力を身につけることは難しい。
しかし、生徒はこの繰り返しについてくるのだろうか?手を変え品を変え繰り返しを重ねても、生徒は教科書という媒体に飽きてしまうのではないだろうか。

そこで、何とか同じ語句、フレーズ、文構造が入った別の文章を見つけてこれればよいのではないか、というアイディアに思い至った。これは、中学ならともかく(例えば別の教科書を使う等の試みが考えられるし、実際そのような試みをしている先生を大学の授業で知っている)、高校の教科書で行うことはかなり難しいだろう。Googleの検索を使っても難しいだろう(と思うが、これを可能にするようなソフト・プログラムを知っている方はご連絡下さい)。今私に考えられる策としては(といっても実はSherpaのメンバーに助言をいただいただけであるが笑)、教科書の出典に当たる、というくらいである。すると、縮約版⇒教科書⇒原典という流れが出来る。しかし当然これは難易度が高くなる。好奇心旺盛で、能力が高いクラスであればついてこれるだろうが、注をつけたりする作業が、また厄介だろう。なんとか、低難易度の違う文章を見つける方法を見つけたいと思う今日この頃である。

0 件のコメント:

コメントを投稿