この本、購入の動機は、「敬語を知ろう・使えるようになろう」でした。
結果、そういう本ではありませんでした笑。
でもいい本でした。負け惜しみじゃなく購入して良かったな、と思いますよ。
では、どういう本かというと、筆者もあとがきで述べられているように「敬語を使うことについて考える本」です。
筆者の主な主張は2つです。
①敬語は、人間関係の距離を保つための道具であり、(特に現代において)敬意を表すため、というのは一義的ではない。
②現代で最も多く使われるべき敬語は、丁寧語である。
この二つの点を、敬語の歴史をさかのぼっていろいろな視点から説明されています。
説明の口調は優しく、読みやすいです。
さて、この本では、具体的説明のために度々教室が例として出されます。
そこで、「ねえ、先生」という一見なれなれしくも見える呼びかけは、実は生徒が先生と親しくなりたい、先生との「距離」を縮めたがっているのだ、と橋本先生はおっしゃいます。「先生」という単語のみで「距離」は遠くなってしまいます。そこに敬語を使えばなおさら、ということです。
しかし、生徒と先生の距離は近ければいいというものではありません。それ相応の立場を守ることも、先生として教えなければならないのであれば、そこに先生の信頼を守るという点で、距離を置くことも必要です。
将来、自分の教師としてのキャラ、クラスや生徒一人一人の性格等をみて、最良の「距離」を見極め、適切な敬語でそれを実現できるようにしたいです。
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