2011年5月20日金曜日

『英語授業の大技小技』靜哲人著、研究社

最初の章から、著者の妥協なき姿勢がうかがえる。私が現役の中学生・高校生だった頃、もっとも苦手だったタイプだ。笑

彼の教授スタイルや哲学には様々な反論があると思われる。私自身、好きなタイプではない(何度でも言う笑)。
しかしながら、筆者は教師として一つの確固たる芯を持っているし、そのまなざしは実は暖かい。
そして、筆者の定義する問題への筆者自身の対策が気に入らなかったとして、他の打開策が見つかるであろうか。もしも筆者とうまが合わないとしても、そこまで考えないとただの誹謗中傷である。

また、面白い技・考え方もたくさん出てくる。
私が特に実践したいと思ったのは、ディクテーションの技である。自身が「ぶつ切りディクテーション」と呼ぶその活動は、私が教師になったら重宝すると思う。
また、あえて通例の逆をやろうという試み(意味理解→読みではなくて、読みながら構造を理解→意味の把握)なども、反骨心というか、奇抜な発想がうかがえる。
また、テストに対する考えも素晴らしいと思う。今読んでいる田尻先生の本とは違うアプローチ・考え方だが、テストにおいて(も)両者に通じるのは「生徒の能力を伸ばすのだ」という意識が明確であるところである。

主に高校で実践されそうな「技」集であるが、目から鱗な活動が多いので、将来クラスでのアイディアに詰まったら、是非読み返したい本の一冊である。

2 件のコメント:

  1. 『英語授業の心・技・体』(研究社)も、是非どうぞ。靜 哲人

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  2. この本を通して、たくさんのことを勉強し、考えさせていただきました。どうもありがとうございました。このような稚拙な文章で書評もどきを書いてしまい、大変恐縮です。
    上の本も、是非読みたいと思っております。

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