2011年12月29日木曜日

JACET8000で遊んでみた

以前自主ゼミで、Genius English Course 1 Revised Lesson 8を使った時に
先生が、一気に単元の単語全部が導入できたらいいね、という趣旨のことをおっしゃっていた。

いやいやいやいやいやいやいや。。。
というのが、その時の正直な感想。

しかし某大学の某教授も推薦とのことだから(それは中学校の教科書全単語だっけ?)
割と真面目に考えることにした。
で、最近結構ずっと考えていた。


最初は、
セマンティックマッピングとかで興味を引き付けながら…
テストでるぞ!!みたいな活で…
チャンツを使って…
等々の案を考えていたのだけれども、

冷静になってみると、やはり全単語(本気出して)導入する必要はないのでは、と思った。
最高で半分くらいの量で済むのかも、とか。とても楽観的。
以下でそう思っている理由を書こうと思う。


サンプル単元として、上述教科書のLesson 8 "Ant Communication"を考える。
新出単語(ページ下にリストされているもの)は以下の通り:
rhapsody, trial, total, except, polar, species, exaggeration, march, procession, individual, secrete, pheromone, gather, companion, quality, guide, trail, chemical, creature, orient, warn, succeed, society, distinct, ancestor, sensor, prosper, hardworking, thus, successful, mainly, measure, quantity, conversation(レンマ数で34個)

さて、ここでいくつかのステップを踏む。

①全ての単語をdecontextualizeする必要があるか。
単語の導入となると、一般的にはリスト化して提示する等の方法が考えられる。
こういうのを多分decontextualizationという。多分。。。少なくともここではそう呼ぶことにする笑

しかし、Nation(2001)によると、そのような扱いは高頻度の語彙だけでよい。
逆に、低頻度の語彙は、Guessing from the context等のテクニックを使う機会とする。
ここで、この記事では高頻度語彙を、「JACET8000のレヴェル3以下」とする。
この基準で、「高校の教科書やセンター試験レベル」(相沢、2010)。
また、これ以上のレベルの単語は、とりあえず受容語彙でOK、とも言えるであろう。

さて、上の34のレンマのうち、レベル1-3に該当しなかったのは、
rhapsody, polar, exaggeration, orient, distinct, procession, secrete, pheromone, orient, distinct, sensor, prosper(12個)である。
この時点で、22個の単語が「本気出して導入」の候補に残留している。

②Word partsを使って楽に導入
22個の中で、
hardworking, mainly, successfully
の3つは、Word partsとしてなじみのある要素の組み合わせと考えさせると、楽に学習させられる。
つまり、これらもdecontextualization無しで良いかもしれない。(悪いかもしれない。。。)
残りは19個。

③カタカナ語からの導入
上の19語のうち、
trial, total, march, guide, chemical
の5つは、カタカナ語でなじみがある。よって、learning burdenは少ないと考えてよい。
したがって、他の語彙とは異なる扱いをすることになる。

上の①~③のステップを抜け、残った14個の単語が、Lesson最初の導入の対象語彙となる。

* * *

もちろん、上の論には相当問題がある笑
まず、JACETの3以下という設定が気に食わない方がいらっしゃるのではないか。
また、JACETで4以上だからと言って、トピック関連語であれば無視はできず、後続の授業で説明や特別な注目をしたGlossingが必要かもしれない。
Word partsやカタカナ語を使ったとしても、依然何らかの形で個別に指導する必要はあるだろう(特に発音)。
さらには単語のみならず時には(というか大抵)熟語の導入も必要だ。
また、他のLessonでこううまくはいかない可能性も(しっかりと)ある。

しかしながら、上のように単語の導入にメリハリをつける、というのは大事だと思う。
その結果、最初の授業で導入する単語が減り、一番最初に述べた理想論を現実的にしたと思う。
どっかの本の受け売りだから、更に自信もって言えるのだけども笑

まあ結局は、そのLessonそのLessonにあった対応が肝心なのでしょうね。
とか曖昧なこといって丸く収める戦法。今日はこれで堪忍ということで。ドロン。

2011年12月28日水曜日

2012年のsmallerを振り返る

さて、明日が冬期休業前最後の授業日なのですが、私は授業ありませんので、今日で晴れて冬やすみです。
ということで最高に頭わr…勤勉な大学から喜々とs…泣く泣く休暇を一週間とることになり、年末モード一気に突入しました。

ということで、年末恒例、大振り返りを始めたいと思います。

まず、今年は「妄想フィーバーの年」でした。
誤解のないように説明させていただきます。


①思考が熟成するという感覚
最近感じてたことです。

今年は英語教育について多くの本を読み、多くの良い授業をみさせていただきました。
そういった経験が自分の中に結び付いたとき、発信や人とのシェアを求め始めました。
何かが自分の中に「熟成」して、初めてそういった外部との効果的な交流ができるのかな、と思っています。

今まで感じていた、安易なペア、グループ活動への違和感とも結びついているかもしれません。

②ゼミ
3年になって、前期と後期にそれぞれ自主的にゼミを開かせてもらいました。

前期は、はっきり言ってかなりつらかったです。
どうやって会を進行しようかとか、活性化させようとか、そんな気持ちが空回りして、一人相撲をとっていたように思います。
僕がイニシアティブをとるのではなく、みんなの意向で動かすんだ、という気持ちが大きすぎたのかもしれません。
気づいたら最初にいた地点からずいぶん流されまくってた気がします。

最初にテーブルに着いた人間は、たまたま最初だったのかもしれない。
それでも、何か具体的なものを示して、しっかりとそれを一貫させる。
そうすれば後が意見を出しやすいし、変えていける。
自分のO型人間さはこういう時にいらないのだな、と学びました。

後期は、今のところその反省を生かしてうまくできている気がします。
僕の中で明確なビジョンや目的が見えたところで始めたのも功を奏している気がします

本当に、教材の料理のレシピを増やしたいです。
今は生徒の実態も少し実習でつかめたくらい。
だから逆に、今は「妄想」して、どんどんレパートリーを増やしたい。
「手段の目的化」も、だから、今は別にいいかなと開き直ってます。
もっと本読んで溜めて「熟成」させていきたいですね。

③教育実習
今年はこれ抜きでは語れませんね。
今となっては「ツラカッタ。。。」しか思い出せませんが。

本当にちょっとでも先生の仕事が垣間見れたこと。
初めての、学校の生徒ができたこと。
それだけでも貴重な経験でした。

それと共に、「大きな枠組みの中の一つの授業」ということを学びました。
また、どれだけ生徒を「見る」ことができるか。
これからの自分のコアになっていく部分かな、と思っています。
高校教員志望ですが、中一を見た経験は本当に宝物だと今は心底感じています。

④穏やかな気持ちでいること
自分は最近、ずいぶんイライラしやすくなったと自覚しています。
人からも指摘されることが多くなってきたように思います。

これはある意味いい傾向だとも思います。
以前の自分は、自分を消すくらいの勢いで周りを気遣って、感情を抑えていたように思います。
最近は特に、友人たちは家族のように親しく、文字通り「気の置けない」関係になってきたように思います。
だから、イライラは出るし、本音も出る。

でも、それでもやはり、穏やかな気持ちをもつことはとても大事です。
それは見せかけの余裕ではありません。
本当に心が落ち着いたとき、周りの友人たちと更にいい関係が結べると信じています。
そして、僕自身の成長となるのだと思います。
それが、今までの、そしてこれからもずっと私の理想の人間像です。


とりあえず来年の抱負は、「京浜東北が先に来たから乗ったのに山手線に抜かれたというだけでイライラして隣のおじさんに水球仕込みのケツアタックかまさない」です。